「オープンソリューション研究部会(OSRC)」参加報告

2014年1月30日 「オープンソリューション研究部会(OSRC)」2013年度第3回部会が富士通様 プレゼンテーションルームで開催され参加した。テーマは「ITがビジネスを変える ~IT技術と人材育成編~」であったがNRI城田さんの今年のITトレンドは特に興味をもってお聞きした。講演のポイントを下記に示す。

講演1. 「2014年のITトレンド」
         講演者 野村総合研究所 先端ITイノベーション部 上級研究員 城田真琴 氏
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(1):クラウド事業
   ① 2011年2月にプライベートクラウドがパブリッククラウドを追い抜いた。
   ② パブリッククラウドは小企業での満足度が高い
   ③ Iaas/Paas市場はAmazonの一人勝ち
   ④ Saas市場はSalesforceが順調に成長
   ⑤ そろそろクラウド事業は淘汰される時期と思われるがIIJはうまくいっている。
      FY11:31億、FY12:62億、FY13:100億
   ⑥ Nifty:FY12:36億、FY13:46億
   ⑦ Salesforce:3000億
   ⑧ AWS:2000億
   ⑨ Windows:1000億
(2)BigData事業
   ① ソフトバンクはビッグデータ解析でスマホ接続率を改善
   ② 日本調剤は処方箋データを分析し製薬会社に分析レポートを販売(2000万/月のビジネス)
   ③ Yahoo/アスクルはビッグデータを活用し食品、日用品の品揃え
   ④ 課題は個人情報の扱い
(3)モバイル事業
   ① モバイルファースト時代の到来
      - 2012年にスマホの出荷台数がPCを抜く
      - AP開発もスマホ優先
   ② エンタープライズ事業もモバイル戦略が必須(ワークプレース戦略)
(4)オムニチャネル
   ① 全ての顧客接点のチャネルを連携させる(お客様中心に)
   ② Macy’sはCMCオフィサーを設置
   ③ 東急ハンズはWeb上で各店舗の在庫が見れる
(5)OpenComputeProject(OCP)事業
   ① Facebookは自前のDCでの仕様を公開(日本でも2013年1月OCP発足)
   ② 2014年1月27日MSも参加表明
   ③ CTCが国内初の認定ソリューションプロバイダーになる(OCP認定製品の販売、設計)
   ④ X86サーバーはもう儲からない(IBMはX86サーバーをLenovoに移管)
(6)Internet of Things(IOT)事業
   ① 物のインターネット
   ② 日用品、家電がセンサーを通してインターネットにつながる(Ciscoが先行)

講演2.「New world of IT – アマゾンウェブサービス」
        講演者 アマゾン データ サービス ジャパン 株式会社
           テクニカルエバンジェリスト 堀内康弘 氏
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   ① Amazonnのビジネスモデル
      - 客様を満足させることにより成長
      - 揃え⇒お客様が満足
      - トラフィックが増加⇒このスパイラル
      - HighVolume/LowMargin
      - 「規模の経済」と「効率化」
   ② Amazon.com対応で毎日サーバーを追加、25のDCを選択利用できる
   ③ HOYAは東京/シンガポールの複数の現地DCを活用しBCP/DR対策
   ④ AWSネットワークサービスとAmazonVirtualPrivateCloud
   ⑤ Amazonクラウドの特長
      - ワークロードに対応しフレキシブルな対応
      - 従量課金
      - コスト削減
      - 需要予測が不要
      - イノベーションの増大(低コスト、低リスクに素早く対応)
      - 付加価値を生まない面倒な作業の削除
   ⑥  クラウドの懸念:セキュリティ向上
   ⑦ Fisc基準を満たす:NASDAQ,東京海上火災

講演3. 「IT技術を活用した小売事業のあり方と今後の展望」
        講演者  株式会社FOURSEEDS 代表取締役社長 岡村洋次 氏
            経歴 イトーヨーカドー 取締役情報システム部部長
                        取締役食品事業部長
                        取締役執行役員食品事業部長
                        取締役執行役員販売事業部長 等を歴任
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   ① 企業戦略とITの役割
      - MT(ManagementTechnology):人とIT(InfomationTechnology)
      - MTは現状からのステップアップ、ITはゴールを決めて現行システムを進化させる
   ② セルフサービス(DemandMerchandyzing)は対面サービスより難しい
   ③ 貧しくても急成長していた時代から豊かでも低成長の時代になってしまった現在プログラムは
     変わらなければならない(お客様のWantsを掘り起こす)
   ④ サプライヤーニーズとカスタマーニーズの統合(中間流通の役割の重要さ)
   ⑤ お客様の1回あたりの買い上げを如何に高めるか?
      - 価値認知度と価値記憶度の高いアイテムで勝負する